ニュース2014.06.02

「経腸栄養剤ラコールNF配合経腸用半固形剤」が大塚製薬工場より発売されました 

「ラコール®NF 配合経腸用半固形剤」は、経腸栄養剤では本邦初の半固形剤で、1kcal/g です。摂取エネルギー当たりの有効成分及びその含量は、現在広く使われている「ラコール®NF 配合経腸用液」と同一であり、日本人の栄養摂取パターンを基に、三大栄養素、ビタミン、ミネラル、微量元素をバランス良く配合した半消化態経腸栄養剤です。近年、医療現場では、液剤の経腸栄養剤に添加物を加え半固形に調製し、胃瘻から投与する方法が行われています。液剤の経腸栄養剤を半固形化し、通常の食事を摂取した際の食塊に近い形状で投与することにより、胃が本来有している生理的な運動を引き起こすことが期待されています。この方法は、液剤の経腸栄養剤をそのまま用いた際の副作用対策のほか、経腸栄養剤の投与にかかる患者さんの拘束時間短縮に有効であると考えられています。一方で、調製時の微生物による汚染の危険性や一定の品質の確保が困難であることも指摘されており、医療現場からは、あらかじめ半固形である医薬品経腸栄養剤の開発が望まれていました。

 

本剤は、形状をあらかじめ半固形とすることで、調製時の微生物による汚染の機会を減らし、性状をはじめ一定の品質を確保しています。また、液剤の経腸栄養剤より短時間での投与が可能であり、「ラコール®NF 配合経腸用液」と同様の有効性及び安全性を有しています。経腸栄養剤の投与にかかる時間を短縮することで、胃瘻を有する患者さんの拘束時間短縮につながり、リハビリテーションの時間確保などを可能にするのみならず、看護及び介護する方の負担の軽減も期待できます。

 

大塚製薬工場は、適正な栄養管理に役立つ情報や製品を継続的に提供することで、臨床栄養の領域におけるベストパートナーになるべく努力してまいります。